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⑥子宮頸管因子
頸管粘液に異常があることで不妊の原因につながる場合についてお話しします。
子宮腔と膣をつなぐ長さ2〜3cmの筒状の管が子宮頸管です。
ここから月経周期に合わせて頸管粘液が分泌されています。
頸管粘液は細菌が子宮に侵入するのを防ぐ役割を担っています。
排卵前には量が増えて、状態としては卵の白身のような固さになります。
また、排卵期の頸管粘液のpHは7.0〜8.5で、精子にとって活動しやすい状態になっています。
排卵前にはそのような精子に適した頸管粘液がほどよく分泌されている状態です。
排卵より前にタイミングを取ると、
射精された精子が頸管粘液に蓄えられていきます。
その中から順番に卵管に送り出されていくのです。
ですから、排卵日当日より、排卵日前にタイミングを取った方が妊娠しやすいことになります。
排卵が終わると、頸管粘液は固くなり、粘り気もなくなります。
排卵後2日経つと、精子は頸管粘液の中に入っていくことができなくなります。
【頸管粘液の異常を調べる検査は?】
ヒューナーテストという検査をします。
排卵日付近にタイミングをとって、その数時間後〜数日後に頸管粘液を採取し、その中で射精された精子がどれくらい動いているかを調べる方法です。
何度ヒューナーテストを受けても、
頸管粘液の中に精子がほとんどいない場合があります。
この場合の原因としては、
a.頸管粘液に異常がある
b.抗精子抗体がある
c.性交が適切にできていない
という3つが考えられます。
b.抗精子抗体
c.性交障害
については、次回以降にお伝えします。
今日は
a.頸管粘液の異常
についてお話しします。
頸管粘液の異常については、
●頸管粘液の酸性度が高い。
●頸管粘液が固い。
●頸管粘液の量が少ない。
という症状がみられますが、原因ははっきりしていません。
原因の一つとしては排卵誘発剤の副作用です。
クロミフェンを使うと、約15%の方が頸管粘液の量が減少する傾向にあります。
その場合は、ほかの排卵誘発法を用いることになります。
また、早期がんの手術で子宮頸部の円錐切除術を行った場合に、頸管粘液が分泌される部分を切除してしまうために、頸管粘液があまり出なくなることがあります。
【治療法は?】
頸管粘液を改善する治療には、
卵胞ホルモン剤を用いることもありますが、あまり効果はありません。
頸管粘液に異常があることで、射精された精子が子宮頸管で止められてしまい、子宮腔に入れなくなります。
子宮腔に直接精子を送り込む人工授精(AIH)が治療法としては最も有効です。
鍼灸治療により、自律神経のバランスが整いホルモンバランスが変わることで、
頸管粘液の量や状態が改善することもあります。
普段どのような生活をなさっているのか、
また、これから何を変えていけば妊娠しやすくなるのかを
一緒に考えて妊娠体質に変えていきましょう。
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